猫を見る医者

犬を飼育している方に注意してほしいのが、フィラリア(糸状虫症)です。動物の体内で増殖する寄生虫であり、心臓の血管の流れを邪魔したり呼吸器系の障害を引き起こし、最終的には死に至らしめる怖い病気の原因です。飼育スタイルに加えてフィラリアや媒体する蚊の特性を知っておけば、大切な犬を病気から守れます。

フィラリアは糸状虫症と呼ばれており、細長い糸のような形をした寄生虫で、動物の体内で孵化します。幼虫になると活発に動き回り、特定の時刻に合わせるように血管に移動、他の吸血昆虫を媒体として広がっていきます。特に夏になると増えるヒトスジシマカやアカイエカ、チカイエカなどのメスを媒体に広がります。蚊のメスは産卵のために人や犬や猫の動物の血を吸いますが、この血を吸う過程でフィラリアが体内に侵入してしまうのです。

外で飼育している犬や放し飼いにされている猫は、感染リスクが高くなります。屋外の犬小屋で飼育していると血液を吸おうと蚊がたくさんよってくるため、感染リスクを増大します。また屋内外を自由に出入りする犬も散歩中や眠っている間に蚊に刺されてしまうため、やはり感染リスクが高いです。

近隣に川や田んぼ、タイヤなどの廃棄物が積み重なった産廃施設、消防用の溜池などがある地域も注意してください。蚊は水辺や水面などに卵を産み付ける性質があり、付加した幼虫がボウフラへと成長し水中で成長していきます。身近な日用品が原因になることもあります。例えば放置されているバケツや空き缶の内側にたまった雨水や排水口の水でも繁殖するため、飼育環境を必ずチェックしておきましょう。

蚊は1日あたり約1kmも移動できます。蚊の胴体には小さな羽が生えているため自力で飛行できる他、穏やかな風に乗ることで最大5km以上も移動したという記録もあります。そのため飼育環境の周辺だけで対策しても防ぎきれないのが現状といえるでしょう。

愛らしい犬たちをフィラリアから守るには、蚊を寄せ付けない対策が求められます。例えばペット用の蚊取り線香を犬小屋に設置したり、昆虫の好きな紫外線を灯し近づいた蚊を熱で殺虫する電撃殺虫灯、超音波式虫除け器などがあります。いずれも市販されていますが簡易的な予防策の粋を出ておらず、効果も限定的です。そのため大切な犬を守りたいならフィラリア予防薬を定期的に飲ませることをおすすめします。治療薬であれば、寄生したフィラリアの幼虫を殺虫してくれるため、大切な愛犬を確実に守れます。